給与前払いの上限金額は?税金や社会保険料の控除について

給与前払い制度を導入したとき、従業員の税金や社会保険料の控除は、従来の計算方法と変わるのでしょうか? また、給与計算業務の業務負担は、どの程度発生するのでしょうか? こちらでは、給与前払い導入後の企業の給与計算業務への影響についてお伝えします。給与前払いシステムの活用前に、ご確認ください。

そもそも給与前払いとは?

給与前払いとは、従業員が働いた実績に応じて、給与に相当する金額を任意で引き出せる仕組みのことです。制度が用意されていると、従業員が冠婚葬祭をはじめとした突然の出費に対応しやすくなると期待されています。また、金銭の借り入れの予防につながり、健全なキャッシュフローのサポートにつながるとも考えられています。

給与前払い制度を導入するにあたり、従業員の勤怠情報の管理や給与計算、申請の受け付けや振り込みなどの対応を行うのが、給与前払いシステムです。給与前払いシステムを利用すると、これらの業務をアウトソーシングできるため、社内の業務負担がなく運用ができるようになります。

そんな給与前払いに関して「税金や社会保険料の支払いに影響はあるのか?」「従業員が来月の給与を使いすぎるリスクはないのか?」という質問がよくあります。ここからは、これらの疑問に対して、安心して運用するポイントをお伝えしていきます。導入前にぜひ参考にしてみてください。

給与前払いの上限金額

ここでは、給与相当額随時払いシステム「ADVASA」を例に、給与前払いの上限金額についてお伝えします。「ADVASA」の給与相当額随時払いでは、給与に相当する金額の一部を前払いできます。このとき、導入企業は従業員による使いすぎ予防や、税金や社会保険料の支払いに影響が出ないよう考慮しながら、上限額を設定可能です。

このとき、設定を推奨されている利用可能率は、利用上限額の70%が目安となります。通常、給与から税金と社会保険料が差し引かれるため、この分を差し引いて前払いを利用すると良いでしょう。あらかじめ設定しておけば、税金や社会保険料の支払いに支障をきたすおそれがなく、健全な運用がしやすいといえます。

なお、「ADVASA」の利用可能率は、70%よりも低く設定することが可能です。導入直後で懸念事項があるときは、さらに低めの上限金額でも運用していただけます。利用可能率は企業の状況や従業員の要望に合わせてカスタマイズを行いましょう。安全な運用のために、上限金額の参考にお役立てください。

税金や社会保険料への影響

従業員の給与は、税金や社会保険料が差し引かれたうえで支払われています。たとえば所得税・住民税・健康保険税・厚生年金保険料などが一例です。このような税金や社会保険料の計算は、給与前払いを導入しても変わることがありません。

その理由は、給与前払いを利用しても、月に支払われる給与の総額は変わらないためです。したがって、給与前払い制度を導入することで、経理部門や総務部門の給与計算業務に支障が出るような業務負担が増える心配はないと考えられます。

さらに、給与相当額の随時払いシステム「ADVASA」なら、勤怠管理システムとの連携が可能です。システム間でデータのやり取りが行われるため、給与計算業務の負担を増やさず、安心して導入していただけるのが魅力となっています。

給与前払いは導入コストが低い

給与前払いシステムを導入しても、従業員の税金や社会保険料に影響はなく、また給与計算業務の負担が大幅に増える心配もありません。一見すると導入コストが大きいように見える給与前払いシステムですが、実は低コストでの運用が可能です。

もちろん「ADVASA」の給与相当額随時払いシステムも、導入後に給与計算の方法が大きく変わったり、担当者の業務負担が増えたりする心配はございません。このような特徴から、低コストで導入できる福利厚生の一環として注目されています。

上限金額(利用可能率)の設定も柔軟に対応できるため、税金や社会保険料に相当する金額を除き、従業員が安全に利用しやすくなっています。従業員の金銭感覚への影響が気になる場合には、利用可能率を下げての運用もおすすめしています。

さらに「ADVASA」では、連携にかかるコストを業者側が負担します。給与前払いシステムのなかには、連携手数料が有料となるサービスもあるようです。導入の負担を減らすためにも、業者のサポート内容について事前に確認しておきましょう。

給与前払い制度は新しい給与支払いの方法です。新たに導入する際は、従業員とのトラブルにつながりやすい部分の制度をきちんと整えておきましょう。長い目で見て安心して使えるサービスを選び、福利厚生の一環としてお役立てください。

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通常、従業員の給与からは税金や社会保険料が支払われています。そのため、給与前払い制度を導入するときは、利用上限額を設定するとともに、必要な金額を残しておくことが大切です。

給与相当額随時払いシステムの「ADVASA」は、企業側の負担がなく導入できるのも特徴のひとつ。どうぞお気軽にお問い合わせください。